8月20日 本日のお魚情報
『秋鮭』
 お盆も過ぎ、産地の浜休みも終わり、青森市場への入荷も今週から平常に戻ってきました。
 8月も下旬に入りますが、日中の気温が30℃を超える残暑が続いている中、市場には今週から秋が旬の北海道産秋鮭が入荷してきました。現在は、他の魚を目的とした定置網の漁獲に紛れて獲れており、走りの漁としては例年よりまとまった数量が入荷しています。
 丸物の入荷でサイズはメスが1尾3k台中心に4k〜2k、オスは1尾4k〜3k台中心に6k〜2k物が入荷しており、市場相場の走りとしては、メスがk700円、オスがk600円から550円と昨年より2〜3割程安値となっており、お買得感があります。
 今年の秋鮭の来遊予想は、北海道総合研究機構 さけます・内水面水産試験場より7月初めに出された予想では、過去10年間で最も水揚げの少なかった昨年より若干多い程度と今年も低水準と見ているようです。秋鮭の定置網漁は、例年9月中旬から本格化しますが、その前に他の魚と混獲された秋鮭が入荷してきます。
 煮付け、焼き物、炒め物、和え物、揚げ物、鍋物、ルイベ(刺身)とメニューバリエーションが豊富で、食欲の秋には欠かせない食材の一つです。食欲の秋には、まだ早いものの、一足早く秋の味覚を味わってみてはいかがでしょうか?
 2012年8月13日 月曜日
『毎月15日は、刺身の日』
 4年に一度の世界的なスポーツ大会である、オリンピックロンドン大会も7月27日に開幕し19日間の真夏の祭典を終え8月12日に閉幕しました。日本はアテネオリンピックを超える史上最多のメダル38個を獲得し、まだ熱狂と興奮が冷めやらぬ今日この頃ですが、県内もねぶた祭り等のイベントが各地で開催され、多くの観光客で賑わったようです。又、13日からは月遅れお盆を郷里で過ごす人が多く、青森への帰省ラッシュが連日報道されています。そして久々に懐かしい顔ぶれが揃うとお酒の席が増えます。この席に欠かせないのが、やはりご馳走ではないでしょうか?ご馳走といえば地元志向のお刺身、寿司、焼肉、オードブル等が挙げられますが、「15日は、刺身の日」という記念日だということはご存知でしたか。1448年、中原康富(室町中期の官人)の日記に刺身が初めて文書に登場した日を記念にしています。但し、青森県内今の時期の漁模様は業界用語ではありますが夏枯れの時期にあたり、魚種&数量が極端に落ちているため、近年では刺身の主役は養殖魚がほとんどです。県内もお盆がおわると秋風が吹くようになり、魚も時期にあわせて脂肪をまとい旨みを増してきます。これからの魚種としては、先週連載しましたサンマが主役となり、本鮪、戻り鰹、秋鯖、秋鮭などの水揚げも多くなってきます。これから旬を迎える鮮魚に乞うご期待下さい。
 2012年8月6日 月曜日
『ウナギの次はサンマ?』
 ねぶたも終わり暑さが急に和らいできました。そろそろ恋しくなってくるのはサンマですが、今年はなかなか水揚げがまとまりません。水揚げ開始当初から漁は不調で、根室沖合で行われる高鮮度が売りのサンマ棒受漁は、遠くE150°〜155°線までいかなければ漁獲できずにいます。本日入荷した棒受漁のサンマは8/2出漁8/4操業8/6水揚げ。8/8青森市場入荷となっているため、時間と経費がかさみ商品価値とコストが見合わず、産地の操業意欲を削いでしまう結果となっています。また8/6の水揚げ283tのサイズアソートは大型はわずか7t。残りは100g/尾以下の小型となっており大型の価格を大きく吊り上げる原因となっています。近海の襟裳、釧路の刺網漁も始まっていますがいずれも量はまとまらず、鮮度が棒受物に劣る刺網物でも高値で取引され「庶民の味」の代表格であるはずのサンマが先日の土用のウナギ並みに物議を醸し出しつつあります。原因はいくつか考えられますが、しばらくは様子見を決め込むことになりそうです。秋が深まり次は秋鮭。農林水産立県青森県の景気高揚のため豊漁豊作の秋を祈念するばかりです。
 2012年8月1日 月曜日
『ホヤ』
 8月に入り、青森は各地で夏祭りが行われる時期。先週から続く真夏日の影響もあり、まさに夏本番を迎えている今日この頃、暑さで食欲が低下しがちな時期です。この暑い時期にはやはり涼味食品が食卓に上る機会が多くなります。青森の魚介類で夏の涼味食品といえば、「ホヤ」。磯の風味とさっぱりした味覚が夏の暑さを和らげてくれます。
 7月から8月の間は青森の近海魚は夏枯れと呼ばれ水揚げの少ない時期ですが、その中で天然ホヤは青森市場で最も目につくほど入荷が多い魚介の一つとなっています。また、養殖物も7月〜8月にかけて水揚げがピークとなります。天然物の産地は大間産、三厩産、今別産、平内産等で、養殖物は青森市・久栗坂産の入荷となっています。サイズは、天然物で18玉、24玉中心に大きいものは10玉から小さいもので35玉前後まで、養殖物は28玉中心に18玉〜32玉サイズとなっています。天然物の水揚げは前年より多く見られるものの、三陸産を種苗とする養殖物の生産量は震災の影響を受け、前年より大幅減となっており、ホヤ全体の入荷数量は前年の1/3の水準で、平均価格は2倍強の高値となっています。
 ホヤの旬は7月〜8月で、まさに夏場が最も美味しい時期です。
 夏祭りやお盆に帰省する家族にとって郷土の味覚は色々ありますが、夏の食卓にはヘルシーで涼味を味わえる旬の味覚・ホヤの水物も是非召し上がって下さい。