7月23日 本日のお魚情報
『27日は、土用の丑の日』
 日本国内のウナギは、稚魚のシラスウナギの不漁が3年続き、価格がウナギのぼりに高騰し、これまで日本ではほとんど出回っていなかったアフリカ産や、大西洋のアメリカウナギを輸入して、需要に対応しているという報道がされています。
 また、稚魚の不漁続きで価格の高騰が起きているところに、米国がウナギの国際取引(ワシントン条約)の対象にする検討をしていることが表明され、我が国にとっては、今後このままシラスウナギの不漁が続けば、ウナギが簡単には食卓に上らない超高級食材になるおそれもあると思われます。
 このような状況から、市内のスーパー、小売店での店頭価格も、ここ2〜3年で1.5倍〜2倍に高騰しているため、当市場としては比較的価格を抑えた関連商品(アナゴの蒲焼、サンマ蒲焼、イワシ蒲焼等)を、売場の活性化に繋げるためお勧めしています。
 27日の土用の丑の日まで残りわずかですが、青森県内はここ数日オホーツク高気圧が張り出し、東風のヤマセ強く20℃前後の秋風を思わせるような肌寒い日が続いています。ビタミンAが豊富なスタミナ食でもあるウナギは、日中の気温が25℃を超えて来ると消費者の購買意欲も増して来ると言われています。 高騰傾向のウナギですが、気温が上がらなければ更に購買意欲も落ちることから、売る側の気持ちとしては早く県内も梅雨が明け、夏らしい日に戻ってもらいたいものです。
 2012年7月17日 火曜日
『あおもりの夏』が来る
 激甚災害にも指定されそうな「平成24年7月九州北部豪雨」と命名された集中豪雨が落ち着きを見せ、関東以西が軒並み今年一番の真夏日に見舞われた連休最終日。青森は一日中雨に見舞われた。梅雨前線が北上し雨雲が北日本に形成されたためだ。九州ほど暖かい空気が入りこまないため雨量は抑えられたものの、各地の河川が警戒水域に達するほどであった。
 梅雨雲一過。本日7月17日のセリは久々に買人たちの熱気に包まれた。連休前の金・土曜日にも梅雨前線の影響から風が吹き荒れ、セリ場には魚が並ばず、手持ちの鮮魚がなくなってしまったからだ。連休中の北海道・青森県近海は温暖・寒冷前線がせめぎ合う梅雨前線下だったため、風は強く吹きつけず比較的穏やか。降雨の影響はあったもののブリを中心に多彩な魚種がセリ場を埋めた。日頃、「不景気・魚食離れ・人口減・魚価安」といった言葉で売上不振を嘆いている我々にとって、こんなに活気に満ちたセリ場を目の当たりにできるのは盆暮を除いて年に数回程度。半月後には「青森ねぶた祭り」「お盆」を迎えるとあってセリ人・買人とも来たる商戦に向け今からソロバンをはじく音が聞こえてきそうだ。買人の向こうには笑顔はじける帰省客・観光客。そうしたお客様を念頭に「安心・安全」を「信頼・信用」ともに届ける使命を今一度省みてみたい。お客様に必ずや「あおもりの夏」が伝わり、再び「あおもりの夏」に触れていただけることだろう。
 2012年7月9日 月曜日
『するめいか』
 翌週の7月16日(月)は海の日。いよいよ夏本番の季節を迎えます。週末15日、16日は連休となることから、好天であればアウトドアライフを楽しむ機会が高まります。アウトドアライフといえばバーベキューが主役となり、その食材には魚介類では帆立製品やイカ製品が食される頻度が高くなります。そこで、今回はこれから盛漁期に入り旬の季節間近の「するめいか」を紹介します。
 今年の青森県沿岸海域の水温は、例年より低い状態が続いており、青森県で水揚げされるスルメイカを含む魚介の多くは、成育も同様に遅れが目立ち、今現在は小型の30尾サイズやバライカが主体に水揚げされています。青森市場の入荷は日量300箱ほどで、その内青森県産バライカが半数を占め、お隣の北海道から20尾、25尾サイズが入荷になっています。小型サイズ中心の入荷ですが、市場の6月単月の入荷数量は前年を上回る4割増で、価格はほぼ前年並みとなっています。
 県内の市町村別年間水揚量は、多い順に八戸市、東通村、六ヶ所村、三沢市、むつ市の順。6月中旬までは小泊など日本海産主体の水揚げでしたが、下旬からは尻労から八戸にかけての太平洋側が主産地となってきています。これから水揚げが増え魚体も大きくなり、美味しい季節を迎えます。
 スルメイカのメニューは和え物、煮物、焼き物、揚げ物などと多種多様ですが、涼味感の高い刺身、カルパッチョも美味です。気温の高まりとともに、夏日の暑い日には、価格もお手頃になってくるスルメイカの涼味メニューで涼しさを味わってはいかがでしょうか?
 2012年7月2日 月曜日
『しじみ漁獲日本一!』
 農水省などによると、昨年のシジミ貝の全国漁獲量は9,474トンで、宍道湖のある島根県が前年比1,443トン減の2,358トンの漁獲量で、21年ぶりに全国2位に転落し、日本一を十三湖や小川原湖を有する青森県(3,672トン)に明け渡したことが、先日記事になっていました。
 広い汽水湖を持つ宍道湖の昨年の漁獲量は2,200トンで、前年(3,700トン)の4割減で、2位が続いた十三湖は前年(1,640トン)を上回る2,400トンで初めて1位になりました。また、宍道湖は1970年代の盛漁期には2万トン近く漁獲量がありましたが、近年は湖底の酸素不足などで10分の1近くに激減しているようです。一方、トップとなった十三湖は、年間雨量が平均的で湖の塩分濃度が安定していたことが、水揚げ増の要因になっているのではないかということです。
 ここ数年、シジミ貝の水揚げが減少傾向にある中で、注目が高まっているアミノ酸の一種のオルニチンがあります。水産物の中ではヤマトシジミに豊富に含まれており、摂取することで肝機能が向上し、疲労回復やストレスの軽減、美肌効果などがあるから、最近ではサプリメントだけではなく、味噌汁の素や飲料、カップ麺など、オルニチンを加えた様々な食品が販売されています。7月に入り、青森もこれから暑い日が多くなり体力的にも厳しい時期になってきますが、オルニチンが豊富に含まれている「シジミ貝」を多めに摂って乗り切りましょう!