3月23日 本日のお魚情報
『残り一週間!』
 3月も下旬になり、青森市内の積雪はまだ80cm程残っていますが、ようやく日差しも柔らかくなり、春の息吹を感じるようになって来ました。長い長い冬もようやく終わろうとしていますが、北浜海域の四漁協(八戸みなと、市川、百石町、三沢市)で水揚げされる『北寄貝』が3月31日で禁漁に入るため、これから12月の解禁までの8ヶ月近く、鮮度抜群の活貝を堪能出来なくなってしまいます。
 北寄貝の産地としては、北海道や福島県が有名ですが、八戸から三沢にかけて南北に弓なりにのびる北浜海域で獲れる北寄貝も、品質や美味しさから首都圏の市場で高い評価を受けています。北浜ほっき貝資源対策協議会は、漁期や操業時間、1日あたりの水揚量、稚貝放流などを取決め資源保護対策を積極的に行っています。私も昨年解禁日に三沢漁港へ行って来ましたが、震災の影響により漁協の施設等は、復旧の最中でしたが、大振りの北寄貝が次々と水揚げされ復興への力強さを感じて来ました。
 残り少ない期間になってしまいましたが、冬の貝の王様と言われる『北寄貝』を是非ご賞味下さい。  
 2012年3月19日 月曜日
『いいドンコが入ってるよ!』
 明日は春分の日だというのに天候が芳しくなく、魚種・上場数量とも少ない今朝の近海セリ場。そんな冴えないセリ場でひときわオーラを放っていたのは「戸井の釣りドンコ」。今朝に限ってはどんな高級魚でも敵わないほどの輝きを放っておりました。
 さてこのドンコ。青森近海でも水揚げがあり、ドンコ汁、味噌汁、焼き物、干物そして真打ちは味噌煮と調理バラエティに富み、アン肝を凌ぐ?肝の味わいがマニア垂涎の魚となっています。でも、その割には地味な印象が拭えません。なんでか?やっぱり「刺身」で食えてないからじゃないでしょうか?「ドンコ」は足が速く、淡白な白身が身上なだけに釣ったら早く血と内臓を抜かないと「臭み」が出てきてしまい浜でなければ刺身にできないそうです。では、どうすれば「生」で食べることができるでしょうか?実はセリ場にある「釣りドンコ」は浜に比べれば鮮度が下がってはいるものの、「生」で食えるレベルにはあるというのです。では、刺身で食べるには難のある鮮度劣化途上?の「ドンコ」料理法とは?それは「なめろう」です。ドンコの身に肝と味噌、お好みでシソを混ぜて叩いたものです。「なめろう」というと「アジ」や「サンマ」がポピュラーで、鮮度の良さが味を左右しますが、「ドンコ」のねっとりした濃厚な味わいには、鮮度が良くコリコリした食感より、ちょっと下がったくらいが合っているのではないかと思います。三陸では「なめろう」といえば「ドンコ」を指すほど。味噌とシソが臭み消しと肝の風味を際立たせ、絶妙な味わいを醸し出します。
 「いいドンコ入ってるよ!」お店でこの声が聞けたなら、ぜひ「ドンコのなめろう」を思い出してみてください。   
 2012年3月12日 月曜日
『真ぼっけ』
 3月も中旬に入り、週末は春彼岸の入りとなります。気温はここ数日5℃前後で、雪解けが一層進みようやく春を感じるようになってきました。この季節、春の風物詩と言えば「ほっけの天日干し」で、津軽地方では「ほっけのすし」の材料として、ほっけを干している光景が多く見られるようになります。
 青森市場にも先週から主産地の北海道・噴火湾産が入荷し始め、その存在感を増してきています。青森県産も4月頃から入荷が多くなり、売場が活気づいてきます。また、例年県内の量販・小売店の売場でも下段で多く陳列され、食生活でも主役のひとつとなります。
 ここ数年の水揚げ傾向を見ると、北海道、青森ともに平成18年から20年にかけ水揚げが増えていきましたが、その後平成22年にかけ減少しています。今年は、例年より水揚げが少なく日量で10トン程度で昨年のおよそ半分の水準となっています。漁法は、定置網、巻網、刺網で、定置網物の入荷が多くなります。サイズは、大サイズ(約10k18尾)、中サイズ(10k20〜22尾)、小サイズ(約10k28尾)で、今のところ小サイズが主体で、相場は2割ほど高値で推移しています。
 大衆魚の真ぼっけは、価格が安い魚の代表格と共に、居酒屋メニューの定番。自宅で簡単に開き干しができるので、晴れの日にはチャレンジしてみてください。他にも、フライ、煮付け、すり身にして大根と煮ても美味しいです。
 2012年3月5日 月曜日
『キングサーモン』
 近年、世界的に健康志向と日本食、特に寿司ブームによりマグロの需要が増加傾向にあります。漁業推進機構(OPRT)の発表によると、2011年海外刺身マグロ消費量07年比で1.8倍の15万トンとの試算があり新興消費国を中心に伸長しています。
 しかし日本国内では2011年回転寿司のアンケート調査によると「好きな寿司ネタ」ランキングでは、初めてマグロを抜いて1位を獲得したのが、「サーモン」という結果が出たとの報道がありました。
 寿司に異変・・・マグロに代わってサーモンが主役の時代になろうとしています。特にサーモンは、値段も手頃でマグロのトロ同様に脂がのっていることから、女性や若者を中心に人気が高いようです。
 こうした嗜好の変化を捉え、外食チェーンやスーパーなどは、サーモンの取扱を増やすなどの取組みを急いでいます。
 今回、弊社おすすめのサーモンは、ニュージーランド産の「キングサーモン」をお勧めいたします。主な特徴は、唯一無投薬養殖で他種と比較して頭が小さく体高で、歩留まりが良く、豊富でとろけるような脂が特徴です。本製品は、鮮魚部で扱っておりますので、是非一度ご賞味頂ければと思います。