1月31日 本日のお魚情報
『真ソイ』
 もうすぐ立春・寒明けとなる中、連日の雪片付けと冷え込みで寒さに凍える日が続いています。 夏の高水温の名残で海水温が12月までは平年より高めであったことから、例年より水揚が遅れる傾向が見られ、魚介類の入荷もずれ込んでいます。今回は、その中のひとつ「真ゾイ(キツネメバル)」を紹介します。
 真ゾイはカサゴ目フサカサゴ科メバル属に属し、ウスメバルやクロソイと同じ仲間になります。国内での分布は、北海道から山口県にかけての日本海及び神奈川県以北の太平洋にかけて生息し、青森県内では主に、深浦町、東通村、むつ市、外ケ浜町、八戸市で漁獲されています。
現在市場に入荷されているのは、1尾約700gサイズを中心に、東通村、尻労産の釣り物の入荷が多く見られます。5月〜6月が産卵期で水揚が多い時期でもありますが、産卵前の今が脂も乗っておすすめ時期です。
価格的には高級魚のウスメバルより安価で、クロソイよりは上級な位置づけとされています。その料理方法は刺身、塩焼き、煮付けなどで味の面でも評価されいます。
まだ寒さの続くこの時期、小売店で真ソイを見かけたら、煮付けや鍋物などで召し上がってみて下さい。 
 2011年01月24日 月曜日
『春は遠からじ?』
  1/24(月)朝売り。顔を合わせれば「雪かきサンデー」の愚痴があいさつ代わり。
本業に支障をきたさんばかりの疲労感漂うセリ場でありました。
そんなセリ場にも最近、北海道、そして下北産のフノリや岩手産ワカメ、宮城産メカブなど海藻類の新物が目立って入荷してくるようになりました。中でも、ワカメは古代から食されてきた海藻とされ、春先の平安京にはワカメを売る市が立ち、昔の人は、現今の我々よりずっとずっと敏感に、潮の香りのする新若布に春のにおいを感じ取ったことでしょう・・・

みちのくの淋代の浜若布寄す   山口青邨

ワカメは春の季語とされており、どんな俳句があるか調べておりましたら、青森にまつわるこんな俳句を見つけました。詠人の山口青邨(やまぐちせいそん)は盛岡出身の俳人。句中にある「淋代」とは三沢にある砂浜です。
「北国の荒涼とした寒村を彷彿させる淋代のひっそりした浜辺には、浅瀬に若布が揺らいでいるばかり。北国に遅い春がやっと到来したのだけれど、光りの明るさゆえになおさら寂寥寒が募る」という趣だそうです。

 句のような凛とした寒気に包まれた真冬のセリ場にも、春は着々と歩みを進めています。
我々も冬ごもりすることなく、来るべき春に向けて着々と歩みを進めていきたいものです。
 2011年01月11日 火曜日
『寒ブリ』
 新年明けましておめでとうございます。
 本年もご愛顧のほど宜しくお願い致します。
 今回は、まさに今が旬の「氷見の寒ブリ」をご紹介します。年明け早々、富山県氷見市の氷見漁港で4日、初競りが行われ富山湾の冬の味覚「寒ブリ」が今季最多の約3000本が水揚げされ、漁港は活気づいたという景気のいいニュースが流れていました。弊社にも初売りから丸々と太った11k〜12kの「氷見の寒ブリ」が売場を華やかに飾っていました。需要先は主に割烹・高級寿司店などへ納品している仲卸・買出人がほとんどで、スーパー・量販店の店頭へお目見えする機会は多くはありません。ブリもこれだけ大きいと凄い迫力ですが、ブリといえるサイズは地域によって多少の差があり、一般的に80cmを超える魚体をブリとしていいるようです。ちなみに10kg前後の大きさになるまでに、5年以上もかかります。また、養殖物は常に脂が乗っていますが、天然の寒ブリは今しか味わえない逸品ですので、機会があったら一度は食してみたい「氷見の寒ブリ」です。