11月29日 本日のお魚情報
『カサゴ』
 むつ湾内はもとより、亜種も含め全国各地の岩礁に分布。魚体の割には口が大きく歩留まりが悪いため、刺身が少ししか取れない。人相が悪いが白身で上品な味わいが身上で、刺身の他に煮付けや唐揚げにしたり、じゃっぱは吸い物にしたりすると美味である。
 トゲが鋭く、取扱いには注意が必要。メバルに非情によく似ているが、カサゴの方が目が上の方についており飛び出している。強面なのに水圧で目が飛び出し、口から内臓が飛び出している様から、「安本丹」と呼ばれることがある。卵胎生で成長が遅く寿命は長く7〜8年とされ、メスは5〜6年かかって20cm、オスは4年ほどで20〜30cmに成長する。
近年は資源減少により、セリ場でもけっこうな値を付けることが多く、高級魚となっている。
 師走を目前のこれからの時期、カサゴやウスメバルの他に「キンキン」「メヌケ」などの魚種が水揚げされる。外は白い雪が舞い散る季節になる一方、これら「赤もの」上場でセリ場には彩りが添えられ、年末に向け活気に満ちてくる。 
 2010年11月16日 火曜日
『真タラ』
  紅葉シーズンも終盤に近づき、気温も急激に下がりはじめ、今週に入りいよいよ青森の天気予報にも雪マークが見られるようになって来ました。寒さが増してくると各家庭では鍋を囲む機会が増えて来ると思いますが、今回は青森の鍋料理には欠かせない『真タラ』をご紹介します。
 津軽の地元料理として正月に欠かせないタラの「じゃっぱ汁」や、山形の「どんがら汁」など野性味豊かな鍋物が有名ですが、鮮度の良いものは刺身・白子の生食の他、内臓は韓国料理で人気の胃袋を使用したチャンジャと余すことなく食せるのが特徴です。当市場の入荷状況は現在、北海道「松前」・「桧山」方面の刺網、釣り物が中心で数量及び相場は平年並みとなっています。これから年末へ掛けては水揚げ状況にもよりますが、徐々に相場は上昇傾向と予測されます。本県の真タラの水揚げは、昭和62年の2,041tをピークに減り続け、ここ近年は250t以下で推移していますが、これからの下北「脇野沢」・「佐井」地区の漁模様に期待したいところです。
 2010年11月01日 月曜日
『シマダイ』
  朝夕めっきり冷え込む日が多くなり、食卓ではホットメニューの出番が多い今日この頃。
 本日は、この時期みそ煮などの煮付けが美味しい「シマダイ」を紹介します。国内の生息域は主に、北海道以南の日本各地に生息。本県では下北・海峡物も若干の水揚げがありますが、当市場に入荷する主力産地は陸奥湾・外ケ浜や日本海・深浦産となっています。漁法は主に、底建て網や定置網で漁獲され、漁期は12月上旬まで期待できます。
しかし例年、入荷の走りとなる北海道噴火湾の漁がほとんど無く、例年より1ヶ月ほど遅れていることもあり、漁獲量は昨年の半分の水準となっています。
 例年、主体の1尾60g前後のサイズが極めて少なく、130g〜100gの大きめサイズの入荷となっています。さらに成長し大きくなると釣り人に人気の高いイシダイに変わります。価格は例年並で、小売価格でグラム当たり約128円〜98円となります。
 メニューは煮付けの他、刺身、塩焼き、から揚げなどです。冷え込みが増すこの時期は、脂が乗り美味しくなりますので、是非今が旬のシマダイを召し上がって下さい。
 2010年11月01日 月曜日
『ツバメウオ』
  温暖化?猛暑の影響?最近は湾内で水揚げされ上場されている魚に、南方系の魚を見つけても驚かなくなってしまいました。でも、次々と新種が出てくるので期待感は高まるばかり。今回見つけたのは「ツバメウオ」。見た目も変わっていますが、食っても最高にうまいという(HPアドレス参照)ことですのでご紹介いたします。セリ場で初めて出会った時、そのつぶらな瞳に心奪われました。南方系にありがちなビビッとカラーであったら食欲が湧かないことが多いのですが、秋らしくシックな色合いから好印象を受けました。こいつは体高があるし、うまいに違いないと。でも、セリ前だったので先取りできず、泣く泣くその場を後にしました。事務所に上がって調べてみると、やはり人には教えたくない程知る人ぞ知る魚。惜しいことをしました。次の新種が今から楽しみです。

http://tsuriyoubi.jp/ichiba/0056/index.html