6月お魚情報
 2009年6月29日 月曜日
マボヤ
 ホヤ?と聞くと独特の味があり、その姿は一見果物のように見えることから「海のパイナップル」とも呼ばれます。味はほろ苦く、爽やかな潮の香りがして、一度食べたら病みつきになるといわれます。味については、好き嫌いがはっきり分かれるようですが・・・漁師さんの話によると、水揚げ後すぐ食べるホヤは、熟れたフルーツのような甘い味がするそうです。また食した後、水を飲むとすごく旨みを感じるそうです。
 ホヤは国内に百十数種あるそうですが、そのうち食用に適するのは「マボヤ」「アカボヤ」「エボヤ」の3種ぐらいとのことです。 ホヤの歴史で記載があるのは平安初期で、『藤の花が咲くころホヤがうまい』『ホヤはきゅうりと一緒に食べろ』との言い伝えがあり、かなり古くから食用にされたことが伺えます。

 むつ湾で育った「ホヤ」は、丸々と身が厚く、ビタミンが豊富に含まれています。食欲がなくなるこの時期、海のミネラルを補充し暑い夏を乗り切りましょう!!
 刺身、酢の物といった酒の肴はもちろんのこと焼き物・フライなどでも美味しく頂けます。
 2009年6月22日 月曜日
ウ ニ
 江戸時代からの天下の三品として「肥後のカラスミ」「三河のクチコ」とならんで「越前のウニ」が知られているように、ウニは珍味として大変人気があります。
ウニと言えば高級品のイメージがありますが、6月は盛漁期であり旬の時期となることから、値頃感があり美味しさを味わえる季節です。
水温が高くなり、3月〜4月に主力となっていた下北地区(大間、関根、大畑、尻屋ほか)に次ぎ、階上、八戸、平内などでの漁獲もあり、生ウニの入荷量が増えていきます。
各漁協で漁獲されるウニはキタムラサキウニで、無添加のムキ身で出荷しています。

県南の郷土料理”いちご煮”は有名ですが、この機会に生食で無添加のウニの本来の味を堪能してはいかがでしょうか!
 2009年6月15日 月曜日
スルメイカ
 いよいよ青森にも「スルメイカ」のシーズン到来!今の季節に北上してくるイカは、冬生まれに属し、黒潮や対馬海流に乗り、エサを求めて北海道まで北上し、冬になると産卵のために南下を始めます。

 太平洋側(下北〜泊・三沢)や日本海側(深浦他)と漁獲地域は広く、日が暮れ暗くなると、集魚灯を灯した漁船が、海上のあちこちにホタルのごとくゆらゆらと浮かびます。その光景は、幻想的で目をうばわれます。
 青森県の魚種別生産量(2008年)においても、7.6万トンの漁獲高、及び生産額でも約160億円とダントツ第1位を誇る魚種になっています。
今の時期の「スルメイカ」は、型・サイズとまだ小さくも、その身は透き通り柔らかく、刺身で食べる食感と甘味は絶品!また、「スルメイカ」の料理バリエーションは豊富で、青森ならではの郷土色豊かな食べ方も特徴のひとつです。
 2009年6月8日 月曜日
ウスメバル
 めばるにはいろいろな種類がありますが、青森で「めばる」というとこの「うすめばる」を指します。
 青森での漁獲量は全国でも有数で、小泊漁協の漁獲が最も多く、他に、深浦、東通村、八戸、三厩を合わせて平成20年で562tもの水揚げ実績があります。
最近では「海峡めばる」の名でブランド化され、高級魚として首都圏でも人気ですが、今の時期(6〜8月)は、刺し網漁が開始され一年で最も漁獲が増え値頃となってきます。
 特に煮付けは、あのキチジと双璧?といえるぐらい美味ですので、ぜひこの時期にご家庭で、煮付けにチャレンジされてはいかがでしょうか?
 2009年6月1日 月曜日
本マグロ
 回遊魚でおなじみの本マグロが、西海岸を皮切りに頻繁に水揚げされるようになりました。
 今朝は時化で全般に上場が少ない中で、約70ケースの上場のあった岩崎沖の定置網で漁獲された30k台中心の本マグロが一番の存在感を示していました。この時期に獲れる夏マグロと称され、赤身が多いもののその爽やかでコクのある味わいに評価があり地元はもとより関東、そして関西を中心に出荷されていきます。
 さてこの本マグロ!
日本近海ではエサであるイカなど追って日本海、または太平洋を海中で一度も止まることなく泳ぎ続けるとのことですが、私はこの習性を聞くにつけ・・・時に生誕100年を迎えた太宰治の作風と重ねてしまいます。
森羅万象この地球に生を受けた生命体は全て死に向かって生きているといえますが、魚屋だけにマグロの習性ほどこの法則に忠実な生命体はないと思われ、そんなことに思いを馳せながらマグロを食してみるのもまた一興ではないでしょうか。
「さらば読者よ、命あらばまた他日。元気でいかう。絶望するな。」